待ってました!
中野のお父さん第二弾!
文芸誌編集者の主人公。日常の謎、文学の謎に出会うと頼るのは、中野の実家のお父さん。
お父さんの名探偵っぷりは健在。100%解決しちゃいます。
8話、どれもおもしろかったのですが、特に「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」。
誰もが知ってる感動絵本にたいして「僕は、あれは……絶望の書だと思うな」といった同業者の言葉。どういう意味だろうともやもや悩む主人公に、お父さんの示した解釈にすごく納得。
謎解きもいいのですが、ところどころに見える家族愛もほっこりします。
また、わたしなんぞは、焦って浅く広く読んでしまうのですが、じっくり深く掘り下げて読む読書、なかなか真似できないから、すごく憧れます。
お父さんは北村薫先生御本人でしょう、と、にやにや思いながら読むのが楽しい。
第一弾の『中野のお父さん』は文庫化されてて、手にとりやすいので、ぜひこちらも。
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